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数学にも歴史あり NII新井紀子教授に教わる(追記あり)

数学

先週参加した『国立情報学研究所オープンハウス2009』の基調講演。石井裕MIT教授に続いての講演。

  「役にたたなきゃ数学じゃない」
  新井紀子 国立情報学研究所 教授

最近数学的な要素が強い研究のサポートする機会もあり、話のネタにでもなるかとあまり深く考えず聴講。

予想してた内容と違いなかなか。

てっきり、世の中で役に立っている数学の具体的事例紹介な話かと思ったら、

数学がなぜ発生し、どのような経緯をもって発展してきたのか。
数学の歴史の話。

それも誰がいつどの公式を発見したとかの年表的な話ではなくて、
古代農耕のための暦と割り算から始まった数学者の試行錯誤の開発の歴史。

スピード感あふれる石井裕教授の講演とは対照的にゆったり楽しそうに語る新井教授。

・これこれこんな用途に使えるの便利でしょ。
と諭すわけではなく、

・そもそもこんな風に必要とされてきたの面白いでしょ。
と嬉々として紹介。

伝わり方がちと違う。

リョーシ猫さんも聴講してたようで、こう表現していた。

 数学は、確かにこうすれば解ける、こう考えれば納得がいく、というふうに、つまり便利に役立つ方向へ開発されていったのだ、という筋道がわかるように説かれてみて、手順としての考え方だけでなく、いわば必要としての考え方に気づいたわけなのです。
 >数学の歴史を知ると、何の役に立つのかな。(科学と広告のブログ)



つい最近まで歴史を紐解くのは分野に関わらず興味がなかった(遺跡とかは好きなのだけど)。
サイエンスコミュニケーションを知り、いろんな分野に触れ、あれこれ学ぶうちに、何かを知る時、その事象がたどってきた道筋が見えているのと見えていないのでは、腑に落ち度がちがうことを強く感じるようになった。人に伝えるときもしかり。
今回の講演も話の中身以上に"伝える"コトに対しての良い勉強になった。

その他、ホーと感心したこと備忘。
・文化/言語は違えど”論理”は世界共通
・”論理”数学的思考は習うものではない。人類が不可分でもっているもの
<追記>↑この部分、私の受け取り方が間違っていたようです。

※「ところで、「論理的思考力」はすべての人に共通なわけではありません。「論理」が人類共通だと思うのです。論理が共通なのに、「論理的思考力・表現力」を手にするまで数千年かかっているのがなぞだなぁ、と思っています。」(新井教授コメント)


・数式は圧縮された言語
 (数は量が多いと複雑だとわかりにくい、だから、概念を外にだした)
・数学は見えないものを見ることができる
・数学は見たこともない物に対して議論できる

ご本人のブログにも当日の様子がアップされていた。

 >「役にたたなきゃ数学じゃない」(Researchlog by Noriko Arai)

数式に対する見方が少し変わった。ありがとうございました。→新井教授

関連エントリー
鳴り止まぬ拍手。石井裕MIT教授・メディアラボ副所長講演
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2009/06/16 18:00 | 行って来たCOMMENT(4)TRACKBACK(1)  TOP

コメント

これも聞きたかったです

自分のブログに、

数学とは、ハッピーになるのか?役に立つのか?希望なのか?
http://blog.livedoor.jp/stakeid/archives/51198076.html

と書いて、新井先生からコメントもいただきましたが、スケジュールの調整がつかず、いけませんでした。

でも、kasaさんのおかげで、


・文化/言語は違えど”論理”は世界共通
・”論理”数学的思考は習うものではない。人類が不可分でもっているもの
・数式は圧縮された言語
 (数は量が多いと複雑だとわかりにくい、だから、概念を外にだした)
・数学は見えないものを見ることができる
・数学は見たこともない物に対して議論できる


と知ることが出来ました

No:61 2009/06/16 22:50 | 「TAK」さん #- URL編集 ]

Re: これも聞きたかったです

コメントありがとうございます。

数学の軌跡をたどった後に、
『数式は圧縮された言語』と聞いた時は目から鱗でした。
いままで”∑”を見ただけで拒否反応おこしていましたが、
そう考えるとても便利なものに見えてきましたね。

新井教授にお礼のコメント書きたかったのですが、
ブログはコミュニティー以外の人は書き込めなくなっているようで・・・
残念。

No:62 2009/06/18 09:27 | M322 #- URL編集 ]

ありがとうございました

ご来場いただき、ありがとうございました。
私「も」以前はさっぱり歴史に興味がありませんでした。(だって、いつもガロアが二十歳で死んだ話と、アルキメデスのストリーキングの話が出てきてうんざりするから)
でも、勉強しているうちに、本当は数学の歴史はそういうところではない、道端のようなところ、無名のところにあるような気がして、興味を持つようになりました。きっと、大学時代、西洋史を阿部謹也先生に習ったことに関係するんでしょう。
ところで、「論理的思考力」はすべての人に共通なわけではありません。「論理」が人類共通だと思うのです。論理が共通なのに、「論理的思考力・表現力」を手にするまで数千年かかっているのがなぞだなぁ、と思っています。

No:63 2009/06/19 10:04 | あらい #ax4px7aw URL [ 編集 ]

Re: ありがとうございました

あらいさん。

まさかご本人からコメントいただけるとは・・。嬉しいです。

また、ご指摘ありがとうございます。(本文訂正入れました)

数学アレルギーが若干緩和されているうちに、
あらいさんのお話を聞かなかったら一生触れることがなかったであろう
「ユークリッド原論」読んでみようかと思います。

No:64 2009/06/19 20:32 | M322 #- URL編集 ]

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2009/07/16 | B サイエンスコミュニケーション |

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