生命と形に魅せられた人たちに魅せられた。

東大博物館

東京大学農学部弥生講堂で開催されたシンポジウム

 『大学博物館の可能性 -展示表現の挑戦-

来年2月に開催予定の特別展『生きる形』に向けたネタを中心に、大学の研究展示について語る会。

研究展示表現のヒントを探しに参加。

それほど宣伝をみかけなかったので、参加者は少ないだろうと予想していたものの、途中から立ち見がでるほどの盛況ぶり。登壇者の知り合い(というよりも彼らのファンの方)が多そう。これほど年齢層がバラバラで男女比も同じくらいのシンポジウムも珍しい。


全般的に、具体的な表現技法の解説というよりも。
展示対象物や表現手段にかける登壇者の熱い思いを語る会だった。


手元が見えないほど会場が暗く、せっかく取ったメモはほとんど解読不能。
当日を思い出しつつ備忘メモ。


冒頭、東京大学総合博物館館長の西野氏。

「”何を展示しているか”はメディアは伝えるが、”どのように展示するか”はなかなか伝えられることがないことはなく残念。博物館展示は、モノに付加価値をつけて送り出す研究者の表現の場である。」

と主張。


東京大学総合博物館展示からは、何となく圧迫感(迫力?)を受けるのは、こうした考えをベースに展示が構成されているからだろうか。



全体進行役は国立科学博物館の講座でお世話になった遺体科学者の遠藤先生。
発言は挑発的なのになぜか温かい雰囲気をまとう不思議な魅力をもつ方。

学問を学ぶ者の生きざまを表現することにこだわり続ける遠藤先生。
本日のプロローグ。
拝金主義がはこびる大学や、コストダウンに走る博物館を憂い、新しく開館される博物館には、新しいものをどんどん取り入れていくと宣言されていた。

7月には新著も出す予定とのこと。

 『東大夢教授』(リトルモア)

自らの学者生活をもとに書きあげた21世紀の東大教授奮闘記。半本人実話のとんがった内容っぽい。


遠藤先生は昨年春に東大博物館で開催された『命の認識』展のキュレーターでもある。

 >「命の認識」苦悩の部屋へ、行ってきた。

そしてその「命の認識」展に魅せられて『生きる形』展に参加したのが、今回登壇した、特殊メイクアップアーチストの松岡象一郎氏と写真家の山田昭順氏のお二人。


松岡象一郎氏は、特殊メイクアップアーチスト。

CM等で特殊メイクを手掛ける一方で、光ファイバーをつかったアート作品も積極的に発表している。



Your Inner Space
光ファイバーがおりなすアート。
 

講演では、『命の認識』展で骨格標本の「かたち」に魅せられた氏によるシマウマ(?失念)の骨格を使った光ファイバーアートの紹介あった。


『生きる形』展では、国立科学博物館所蔵の象の骨格をかたどった大型のモノを発表するらしい。



山田昭順氏は写真家。
 
「いのち」と、いのちが獲得した「人体の機能美」を探究されている。

代表的作品である、
 『Lotus蓮
の紹介。
こういった作品は普段目にすることは無く、その迫力に圧倒される。


松岡氏と同様、『命の認識』展で、骨格の「かたち」に魅せられた氏が、
『生きる形』ではなにを見せてくれるのだろうか。


研究者として登壇した2名は研究内容の解説が中心。

昆虫学者の矢後勝也氏は遠藤先生と同じ『マクロ先端研究発信グループ』なるグループに所属。

このグループは”公開発信知と技能を融合し、マクロレベルならではの触知可能な高いインパクトをもって、学術研究における高度な独創性を内外に広く示すことを目的にしているらしい。

講演では、蝶の系統研究とその表現方法について紹介されていた。

もう一人の研究者である貝類学者の佐々木猛智氏は、化石標本が古生物研究にどのように役立っているのかを多数の事例をひたすら説明。特に展示方法には触れられなかった。


その後は、会場とのディスカッションがあり、あっという間の3時間が終わる。


途中からは、所期の目的である「研究展示表現のヒントをつかむ」ことを忘れてしまった。

展示テクニックとかどうでもよくなる迫力。
非日常的なアートやサイエンスをただひたすら見せられ、魅せられて、
博物館と、科学館と、美術館を一気に観てきたような感覚。
帰りかけポーとしたまま遠藤先生にお礼のご挨拶してふらふらと岐路についた。


この空気を創りだした人たちが、立ち上げる博物館はどんなものになるのだろうか。
2月がとても待ち遠しい。



ちなみにその博物館ってこれのことなのかな?
 >「ミュージアム」を標榜しない実験的なミュージアム「インターメディアテク」(IMT) 
肝心なことを聴き逃したな。



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