光と空気と素材感 「メトロポリタン美術館展 大地、海、空4000年の美への旅」

メトロポリタン美術館展

東京は上野の東京都美術館で開催中の

 「メトロポリタン美術館展 大地、海、空4000年の美への旅

を観てきた。


上野でちらっと時間が空いたので「ぶらぶら美術・博物館」を見て気になっていた
ゴッホの《糸杉》だけでも見ておこうかと、ふらりと入ってみた展覧会
他の作品はそれほど期待してなかったのだけど、意外や意外、
実際対峙してみると目をひかれる作品も多く、時間が足りなくなるはめに。


世界最大規模を誇る“美の殿堂”、ニューヨークのメトロポリタン美術館から、
4000年にわたる「人類の美の遺産」が、東京にやってきました。(公式HPより)



とある通り、時代も表現方法も多岐に渡る展覧会
捉えどころがない作品群の中にある、“光”、“空気”の二つの感覚と
“素材”が醸し出す独特の表現が印象的だった。


●光
・何より一番感心したのが光の表現。
 ライトや太陽などの光源が明確に描かれているわけでもないのに、
 確かのそこには光が存在する。

 メトロポリタン美術館展 (8)
 《月光、ウッドアイランド灯台(ウィンスロー・ホーマー)》★本日のお気に入り。
 

 メトロポリタン美術館展 (10)
 《海上の日没(ジョン・フレデリック・ケントセット)》


●空気感

 次に空気感。
 実際の風景写真をミニチュア写真にように見せるテクニックがあって、
 確かそれは空気の層を取り去ってしまうやり方だったと記憶しているけど、
 その逆をいっているっぽい。
 単なる奥行きではなく、空気を纏った奥行き。
 抜けてく空に雲の間に何かがある。

 
 メトロポリタン美術館展 (9)
 《トゥーライツの灯台(エドワード・ホッパー)》

 メトロポリタン美術館展 (11)
 《クイナ狩り(トマス・エイキンズ)》

 マーセド川、ヨセミテ渓谷
 《マーセド川、ヨセミテ渓谷(アルバート・ビアスタット)》

●素材感

 そして最後は素材感。
 写真ではわからない凹凸や光の反射具合。
 触れるわけではないけど、実物をみるからこその気づきがある。
 
 ゴッホの《糸杉》と並んで、本展覧会のアイコンにもなっている《シロクマ》。
 正直なぜこのシロクマが絶賛されているのか疑問だった。
 いや確かにかわいらしいけど。ただの石の像じゃん。ぐらいの感覚。

 でも見てびっくり。
 その表面は、雪のようなマジパンのようなやわらかなざらざら感。
 とても大理石とは思えない。
 フォルムも体毛も本物のシロクマとは違うのに、シロクマっぽく感じる不思議。

 メトロポリタン美術館展 (4)
 《シロクマ(フランソワ・ポンポン)》

 ティファニーのこちらも。
 微妙な凹凸のあるステンドグラス。
 2次元ではなく3次元のパッチワーク。
 メトロポリタン美術館展 (3)
 《ハイビスカスとオウムの窓(テファニー)》

 他にも動物を模した作品の数々。
 素材を生かした輝きや、細部に施されたギミックはやはり実物をみないと。

 メトロポリタン美術館展 (7)
 《水の生物の大皿(ベルナール・バリッシー)》

 メトロポリタン美術館展 (2)
 《ライオンの水差し》

 メトロポリタン美術館展 (1)
 《聖餐式用のハト》

 
 和柄のようなこの模様は一見すると日本の襖絵のようだが、
 実は、絹ビロードにプリントしてある洋もの。

 メトロポリタン美術館展 (6)
 《アイリス(フェリクス・オベール)》


普段見慣れない作品だけに、どれを見ても新鮮。


展示で一点だけ残念だったのが、立体作品の正面以外が見にくかったこと。
模様や細工を覗きこもうと後に回っても暗くてなんだかよく見えない。

この辺、東京国立博物館の展示だと裏面にもライトが当たっていたり、
見えにくい奴だと鏡が設置してあったりと360度鑑賞できるような工夫がしてある。

予算の違いなのか、何か狙いがあるのか。


まぁでも、これだけの数の貴重な作品を一気に見られる機会はあまりないだろうから、
この機会に、自分の興味の外にある作品を眺めて新たな出会いを探しにいくのもよいかも。


1月4日まで。

------------
メトロポリタン美術館展

『メトロポリタン美術館展 大地、海、空──4000年の美への旅』
会期:~2013年1月4日(金)月曜休館
会場:東京都美術館(東京・上野)
概要:メトロポリタン美術館所蔵の珠玉の作品の数々による特別展
URL:http://www.tobikan.jp/museum/2012/metropolitan2012.html

------------
関連記事
.27 2012 展示 comment0 trackback0

comment

post comment

  • comment
  • secret
  • 管理者にだけ表示を許可する

trackback

trackbackURL:http://btobsc.blog25.fc2.com/tb.php/563-805a1c5f

プロフィール

k_2106

Author:k_2106
科学好き
博物館好き
魚好き


このブログ方針みたいなもの"

最近の記事

●全ての記事はこちら

フリーエリア

タグcloud

ブログ内検索

ブロとも申請フォーム

QRコード

QRコード

コメント・ご質問はこちらまで

名前:
メール:
件名:
本文:

カウンター