職人たちが追及した用と美 「たくみのたくらみ」展は、展示の仕方もたくらみがいっぱい。

たくみのたくらみ (1)

東京は渋谷のたばこと塩の博物館で開催中の

 「たくみのたくらみ

を観てきた。

別件でたまたま立ち寄った掘り出し物的展覧会。

たばこを通じて江戸文化に触れる。
匠の技あり、浮世絵あり、ユーモアありのちょっと変わった展覧会。



江戸時代に広く人々に親しまれる嗜好品として定着した「たばこ」
特色ある喫煙具が生み出され、江戸の文化にも育まれて、
持ち主の趣味嗜好を反映した調度品や装身具として美術的にも
工芸的にも優れたものが多くつくられてきた。
それらを支えた職人たちの「技(たくみ)」と「知恵(たくらみ)」

蒔絵師、縫物師、銀師、角細工師、青貝師。
匠が繰り出す超絶技法によって創られた作品が会場いっぱいに並ぶ。

その作品だけでも見ごたえあるのに、展示も丁寧に構成されていた。

たくみのたくらみ (14)

道具の説明はもちろんのこと、使われている技法の解説、手順などなど。
文化的背景の説明に、浮世絵も多用。

なんと、火打石の説明に国芳が。
たくみのたくらみ (5)
《賢勇婦女鏡大井子(歌川国芳)》


また、当時の本にでてきたキャラクターを利用したちょっとゆるい解説もちりばめられている。
たくみのたくらみ (15)

かといってごちゃごちゃしているわけでもなく。
たくみのたくらみ (12)
各々の説明素材が絶妙なバランスで構成されていた。

精緻な作品をででんと強調して魅せる展示も迫力があってよいけど、
こうした周辺の文脈を理解しながら当時に想いを馳せ見る展示もよいなぁと。

昨年末に訪れた、紅ミュージアムをさらに充実させた感じ。

 >粋で巧な『Design-江戸デザインの“巧・妙”』展は浮世絵好きにもおすすめ

もちろん作品単体でもすばらしく。
豪華絢爛な黒×金の蒔絵や、
たくみのたくらみ (8)
《梨子地波に葦蒔絵舟形たばこ盆》

細部まで彫り込まれた金工
たくみのたくらみ (6)
《銀上下鍍金雲龍文延べきせる》

特に興味深かったのは、煙草入れにつけられた前金具。
たくみのたくらみ (13)
《金唐革腰差したばこ入れ》

蛙に魚、龍、土人、そして風神、雷神などなど実に多彩な彫金細工。

これなんて「なまこ」だし・・・。
たくみのたくらみ (11)
江戸の人々の洒落た趣味を感じさせる。


こんな盛りだくさん作品に、15ページにもわたる解説書までもらえて、
なんと常設展の入場料のみで見ることができる。
さらに常設展の入場料はたった100円。

さすが企業博物館。さすがJT。というか、ありがとう喫煙者。

館自体、収蔵品を多数抱えているらしく、常設展でもさまざまな浮世絵展示されていた。

次回の企画展は「さくら」がテーマだそうで、それも楽しみ。

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さくらいろいろ

『館蔵浮世絵に見る さくら いろいろ』
会期:2013年1月26日(土)〜3月10日(日) ※月曜定休 2月12日(火)休
会場:たばこと塩の博物館(東京・渋谷)
概要:桜が描かれた浮世絵や、桜のモチーフで装飾された喫煙具などを紹介
URL:http://www.jti.co.jp/Culture/museum/exhibition/2012/1301jan/index.html

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穴場的博物館ですな。
おすすめ。

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.14 2013 展示 comment0 trackback0

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