科学を伝えるコスト伝わる効果

理研一般公開

もうだいぶ時間が経ってしまったが、
埼玉は和光の理化学研究所で4月に開催された一般公開に行ってきた。


感想を半端に書いてなんとなく下書き保存のままだったので一度晒しておく。


理研の一般公開の参加は、以前一度訪れてからこれで二度目。

前回は2009年だからあれから4年。
 >理化学研究所和光研究所一般公開にいってきた。
同行の幼児二人は児童二人に成長した。

晴天だった前回と比べて冷え込む雲空ではあったが相変わらずの人出。

公開されている研究のネタ自体はそれほど大きく変わっている印象はなかった。
研究内容より何より感じたのは、研究所全体のホスピタリティーというか参加者へのサービスがとても向上してたことだ。


シャトルバスの運行もスムーズ。本数も増えている感じ。
バス待ち乗り場は雨に濡れないように屋根つきの場所を確保。
和光駅から構内まで案内員は多数配置されいて会場まで迷うことはない。

昼食の販売はコンビニも店をだしたりで充実しているし、
屋根つき休憩所がポイントポイントに設置されていて飲食場所にも困らなかった。


史料室やBrainBoxなど、説明用の展示施設や装置も更新されていて、
もちろん研究説明自体、多くの研究員がツールやポスターを駆使して熱心に説明してくれていた。

前回とまったく同じところを回ったわけでもなく、あくまで感覚的なものなだけど、

 「コストをかけているなぁ」

というのが一番の感想だった。


ネットをさらっと見た感じでは、一般公開に費用をいくらぐらい掛けているのかはよくわからない。
仮に費用が公開されていたとしても、外注費や施設利用費が中心で、
プロパー職員や研究員の人件費、当日の機会費用が計上されることはないと思われ、
何かと比べてどうだということは難しいだろう。


ただ少なくとも、「研究成果の発信・研究活動の理解増進」活動に力をいれているのは報告書から見てとれる。

 >平成23年度事業報告書(独立行政法人理化学研究所)
 >第2期中期目標期間事業報告書(独立行政法人理化学研究所)

この方向性は別に理化学研究所に限った話でもなく、他の大学や独法系研究機関はみな同じだろう。


あの事業仕分けを境に(いやその前からかもしれないが)、研究者、科学者の説明責任に対して国民の要求レベルがあがった。

第4期科学技術基本計画において示された「国民との対話」を促すという政府の施策によって、科学者の一般市民への対話という説明の機会は公然の義務とされているし、

より具体的には「一定額以上の国の研究資金を得た研究者に対し、研究活動の内容や成果について国民との対話を行う活動を積極的に行うよう求める」施策も示された。


一般市民向けイベントはこうした対話活動にもってこいの機会だ。
だからこれからも大なり小なり催しものは増えていくに違いない。


一般市民にとっては悪くない流れだと思う。

一流の科学者に会って、日ごろの疑問をぶつけられる機会は多いにこしたことはないから。

でも何百人かの最先端の研究者の方たちが丸一日(準備を入れれれば更に何日もの)リソースを割いて対応するわけで、このリソースを本来の研究に振り分ければ国民の為になるすばらしい発見につながる何かを産み出すかもしれない。


研究者の本分は真理を追究することだ。
限られたリソースの中で、理解増進にどこまでコストをかけるべきなのだろうと疑問が浮かぶ。
知的好奇心を満たすことを目的とした一部の市民のためにそのコストを多く払ってしまってないか。
投入したコストに対して、伝わる効果はどうなんだろうかと。

もちろんこうした催しは、単なる理解増進だけではなく、
未来の研究者たる子どもたちに向けた進路の動議づけや、
企業人がビジネスへの気づきを得る機会にもなっているし、
地域イベントとして地元活性化の側面もあり、目的も成果も単純ではないのだけど・・。


それは果たして税金の効率的な使い方なのだろうか。
来場者数や満足度アンケートなど、目に見える成果で満足してしまっていないだろうか。
研究者の方たちの能力を無駄に浪費してしまってないだろうか。


最近、説明コストと伝達効果のバランスを無視したやりとりが散見され、


もやもや斜めに考えてしまっていた研究所の一般公開参加でした。


とても楽しいのだけどねこの手のイベントって。


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.26 2013 サイエンスコミュニケーション comment0 trackback0

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