「ブリッジマンの技術」 関心に関心を持つ

ブリッジマンの技術

ブリッジマンの技術 (講談社現代新書)

あっというまに仕事始め。
年末整理した積読書から、かろうじて年末読めた
火山学者が書くコミュニケーション。

”コミュニケーションを科学する”。

くだりに惹かれて購入してみたのだが・・・
これと言って特に目新しいことが書いてあるわけではなかった。
コーチング、トラブル交渉、営業手法、さらには恋人との恋愛テクニック。
ビジネスマンとして上記に関わる書籍を読んだり、研修を受けたり、もしくは
実地経験を積んでいれば、どこかしらで聞いたこと実践したことのあるであろう
話がほとんど。

これは作中に出てくる

 >「実は、まったく新しい考え方を得る読書というのは、
 >ほとんどありえない。1冊の本9割ほどが、既に自分が持っている
 >知識の強化なのであり、そこへ1割だけ新しいことを付け足すのである。」

にあたるものかもしれない。

ただ、聞いたことがあるといっても、身についているわけでもなく・・・

本書では様々な場面で必要となるコミュニケーション術が網羅されているので、

”わかっちゃいるけど実行できてないこと”

を確認するため、知識の強化のために読むのも良いかもしれない。


筆者は、
場面場面と対象(人だけでなく書物、事象も含む)における
価値観と判断基準を、頭の中にあるフレームワークと定義し、
そのフレームワークの橋渡し法を説いている。
学者のアウトリーチ対策というよりも、
もっと広い範囲でコミュニケーションを円滑にする対策集。
(ただし、本書はあくまで”つかむ状態をつくりだす”までで、
つかんだあと”腑に落とす”までは深く言及していない)



私自身が再確認させられたのはこの部分。

ブリッジマンになるために最も基本的な考え方は

>「相手の関心に関心を持つ」

ということ。
そのための一手段として

>「相手が"他人”にどういう行動をとっているか」

を観察すること。


相手のことを知ろうと焦っているときはついつい

「相手に関心をもち、"自分"に対してどういう行動をとっているか」

を気にしてしまう。
コミュニケーションが上手くいっていないなと思うときは
確かにこの状態に陥っているなと。
大きな大きめの営業とか子供への対応とか冷静さを失いがちのときかな。


また、共感できた部分はこの部分。

 >「本書で説くフレームワークの橋わたしは、異なるフレームワーク
 >公平に見ることを主眼とする。無理にどちらかへあわせるようなことは
 >決してない。フレームワークには優劣がないという冷静な判断が
 >できれば、あらゆる人間関係のこじれは解消されるのではないかと思う。」



竹中平蔵元金融担当大臣が構造改革における抵抗勢力の対応について
こんなことを以前講演で話されていたことを思い出した。

>「要求をのんでもらうということは、相手に自己否定をせまるということ。
 >いままで当たり前だと思ってやってきたことを変えるということは、
 >彼らにとっては自己否定。それは非常につらいこと。
 >だから最大限の敬意を払い、慎重に対応していくことが肝要」



フレームワークに優劣はない。
相手のフレームワークを尊重し、かつ自分のフレームワークも大事にする。
過度に迎合することなく、お互いが譲れるところをすり合わせていく。
この辺の意識を持つことが無理なく自然にコミュニケーションする
肝なのではないかな。


しかし随所にでてくる学生の興味を惹くための対応。
大学の教授って言うのも大変なのね。
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.05 2009 サイエンスコミュニケーション comment2 trackback0

comment

若だんな
ふーむ。
やっぱり読んでみようかな。

橋渡しの仕事になるものですから。
2009.01.05 20:18
m322
コメントありがとうございます。

とても読みやすい本でした。
最終章の「フレームワークを使ってむずかしい内容を読み解く」にいくまではとととーんと読めました。
上記エントリーではあまり触れませんでしたが、最終章だけ毛色が違います。
それまでの人を対象とした心理学的なものから、文章や事象を対象にしたものになってます。
筆者方はこの部分に一番触れたかったのかなとも感じました。
2009.01.07 23:41

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