毎日が夏休み的な江戸の粋 「花開く江戸の園芸」展

花開く江戸の園芸

東京は両国の江戸東京博物館で開催中の

 「花開く江戸の園芸」展

に行ってきた。

土曜日は20時まで開けている粋な計らいに甘えて、
縁日をのぞく感じで夕方に。



本展は、花や緑に親しむ人びとが描かれた浮世絵や屏風、園芸書
など通じて、江戸時代の園芸文化を紹介する展覧会



庶民が栽培を楽しんだり、生活を彩るために植物を購入し始めたのは江戸時代なのだそう。

江戸自体に新種の植物を採取するために日本に訪れた
プラントハンターの一人である、ロバート・フォーチェンはこう賞賛したという。

「もしも花を愛する国民性が、人間の文化生活の高さを証明する
 ものとすれば、日本の低い階層の人びとは、イギリスの同じ階級の
 人たちと比べると、ずっと優って見える。」


展示されている作品は、そんな花を愛する江戸庶民の粋を感じさせる
作品で埋め尽くされていた。

四季花くらべの内 秋(歌川国貞)
《四季花くらべの内 秋(歌川国貞)》


花屋敷、梅屋敷、百花園など、
名前を考えればなるほどなのだけど、
これらはかつての町人がこのころ開設した庭園なのだということも
美しい錦絵を通して知ることもできる。

用の美にこだわる江戸人らしく、
植木鉢にも面白い。
運搬、販売、鑑賞、どれにも耐えられるよう、
実に多種多様な植木鉢(の絵)が揃う。

 >関根雲停《万年青七種 金魚葉椿 斑入薔薇》(internet Museum)

また、博物図録のような貴重な資料も多く、草花そのものの描写もみごと。
科学博物館系の企画展といわれてもおかしくないほどであった。


夜店的な場面が多い江戸の浮世絵、錦絵を眺めていると、
そのけだるくゆるく楽しむ風景に、なんだか力の抜けた夏休み後半的な雰囲気を感じてくる。
もちろん裏では農民の生活苦的なこともあったのだろうけど、
日々の生活を粋に楽しむ江戸庶民の感覚ってのはどこかにもっていたいよねと思う。

そんな展覧会だった。

9月1日まで。


気になった作品

《十二荘菖蒲の図(歌川芳宗)》
《浅草金龍山 奥山花屋敷(歌川広重)》
《草花図(鍬形蕙斎紹真)》
《風俗三十二相 めがさめさう 弘化年間むすめの風俗(月岡芳年)》
《花菖蒲浴衣侠客揃(豊原国周)》
《三代目岩井粂三郎の三浦屋の高尾(歌川国貞)》


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花開く江戸の園芸

花開く 江戸の園芸
会期:2013年7月30日(火)~9月1日(日)月曜休館(8月12日開館)
会場:江戸東京博物館(東京・両国)
概要:花や緑に親しむ人びとが描かれた浮世絵や屏風、現代と
   変わらない技術が満載の園芸書、丹精を込めて育てた自慢の
   ひと鉢が描かれた刷物などを通して江戸時代の園芸文化を紹介
URL:http://www.edo-tokyo-museum.or.jp/exhibition/special/2013/07/index.html

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