「漂泊の浮世絵師 ポール・ジャクレー」フランス人が愛した浮世絵に魅せられた。

ポール・ジャクレー

東京は恵比寿の日仏会館のギャラリーで開催中の

 「漂泊の浮世絵師 ポール・ジャクレー

を観てきた。

異国の血をひく浮世絵師、ポール・ジャクレーの貴重な掘り出し物展覧会。



ポール・ジャクレー(1896-1960)は、パリ生まれ、3 歳のときに家族とともに日本に移住した。
1929 年から 1932 年まで毎年ミクロネシアの島々に滞在し、その間に描きためた南洋の自然や土着の文化を題材とした水彩画をもとに、浮世絵の手法を用いて多色木版画を制作している。

ポール・ジャクレーを初めて知ったのは、歌川国芳の系譜を辿る展覧会。

引き継がれる国芳の魅力 「はじまりは国芳-江戸スピリットのゆくえ-」

国芳から月岡芳年、水野年方を経て池田輝方・蕉園へとつながる系譜に属するらしく、他の日本人浮世絵師の作品とともにポーク・ジャクレーの絵が並べられていたのだ。

オウム貝、ヤップ島(ポール・ジャクレー)
《オウム貝、ヤップ島(ポール・ジャクレー)》

オウム貝にハイビスカス。
見た通り南国の風景そのものだけど、多色木版の色使いはなんとなく国芳風。

この不思議な感じの色彩と構図に魅かれてポストカードを購入。
またどこかでお目にかかりたいなぁとアンテナを張ってはいたが、その後は横浜美術館ぐらいでしか彼の作品を目にすることは無かった。

今回たまたま目にした展覧会。
東京都庭園美術館に行くついでに探していた寄り道の場所。
日仏会館の中のマイナーなギャラリーで「ポーク・ジャクレー」の名を見つけた。

まぁ、2,3点飾られている位だろうと期待せず覗いてみたのだが、

なんと50点近い作品と、関連グッツやポスターがギッシリ飾られているではないか。

ミクロネシアの人びとの何となくのんびりとけだるい雰囲気を感じさせる彼独特の絵柄。
南国風の何とも言えない色遣いに彩られた作品は、日本の浮世絵には無い魅力がある

ポール・ジャクレー 太平洋の神秘
《19.太平洋の神秘、南洋、1951》

何気なく挿入される生物の描写は、国芳や芳年っぽくもみえる。


そして今回特筆すべきは、日本を題材にした作品が紹介されていたことだ。

ポール・ジャクレーはてっきり南国をテーマに描いているとばかり思っていたが、日本を題材にした作品も残していた。

ポール・ジャクレー 着物
《47.恵比寿、京都島原の遊女の姿をした福の神、1952》

東京だけではなく、伊豆大島や京都、北海道のアイヌなど日本の土着民族的なテーマも扱うところが漂泊の浮世絵師の彼しいと言えば彼らしい。

ポール・ジャクレー アイヌ
《44.アイヌの古老、北海道近文、1950》

他にも気にいった作品多数

《20.死んだインコ、セレベス島、1941》
《21.夜の花、トラック島、1941》
《28.ウマノスズクサ、セレベス島トンダノ、1953》
《38.大漁祝、伊豆、1939》
《48.大黒、京都島原の遊女の姿をした富の神、1952》


これほどのポール・ジャクレー作品がまとめて展示される機会はなかなか無いのではないだろうか。
恵比寿ガーデンプレイスから徒歩一分ほど。
この貴重な機会をお見逃しなく。

2015年02月06日(金)には関連する講演会もあるらしい。

漂泊の浮世絵師ポール・ジャクレー
 1930年代~1950年代の多色木版画に見る
 日本とミクロネシア




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yoko400Jacoulet.jpg

会期:2015年01月23日(金曜) - 2015年02月15日(日曜) 11:00~19:00 月曜休館
会場:日仏会館 2Fギャラリー (東京・恵比寿)東京都渋谷区恵比寿3-9-25
概要:日仏会館ギャラリーオープン記念。近年、フランスの国立ケ・ブランリー美術館で開かれた大回顧展をきっかけに再び注目を集めるポーク・ジャクレーの作品展示
URL:http://www.mfjtokyo.or.jp/ja/events/details/537--.html

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