マニアな博物館14 「錯覚美術館」は抵抗しても無駄らしいです。

錯覚美術館HP

東京は千代田区に土曜日しか開かれない美術館がある。

雑居ビルの一室に構えたその美術館の名は

 「錯覚美術館

不可能立体や不可能モーションを体験する錯視ワールド。


錯覚美術館 (37)

美術館のコピーは

 「抵抗しても無駄です。あなたの視覚は計算済み」

と挑戦的。

そう、ここで飾ってあるのは単なるトリックアートではない。
錯覚の仕組みを科学的に解析し、その解析から導き出された錯視による効果をつかって表現した作品が展示されているのだ。

錯覚美術館 (3)


実は本館、明治大学を中心とした研究グループ「先端数理科学インスティテュート錯覚と数理の融合研究拠点」が追及している『計算錯覚学』の研究公開の場である。

錯覚美術館研究概要
      《計算錯覚学HP研究目的》より

本研究では、錯覚を数理的に解明し、錯視効果をコントロールできるようにして、社会の安全に役立てようとしている。
また、新しい情報表現法をつかい、文化的豊かさの向上も目指しているらしい。
さらに、これら研究の解析を通じて数学自体の発展にも寄与すると言う。

錯覚美術館 (6)

錯覚のメカニズムを解明し、錯覚によって起こる事故を防止する。
逆に錯覚を利用して見落としを防止する仕組みを考えたりする研究。

詳しくはこちら
 >研究の目的

こうして科学だの、研究だの言われると、なんだか小難しい学会発表展示のように思えるが、そんなことはない。
大人から子どもまで楽しめる展示になっている。
実際、自分が訪れた日も、親子連れ、カップル、学生達で賑わっていた。

錯視作品を自分で作れる装置も多い。

エッシャー風の絵を自分で作り出せたり、
錯覚美術館 (31)

自分が書いた絵が浮きだす錯視作品をつくることもできる。
錯覚美術館 (22)

これも数理的にきちんと計算されているからこそ作れる装置だろう。

数年前にネットで話題になった頂上に吸いつくように斜面を上がる玉の装置も展示されていた。
錯覚博物館(40)

用意された覗き穴から覗くとあら不思議、玉が斜面を上っていく。
錯覚美術館 (26)

この米国フロリダで行われたベスト錯覚コンテストで優勝している「何でも吸引四方向滑り台」は、研究室の杉原氏の作品だ。


会場では、自分で「何でも吸引四方向滑り台」を作れる組み立てキットを配っていたので家で試す事も可能。

他にも、不可能立体があったり、
錯覚美術館 (10)

これまたちょっと前に話題になった色の錯覚を知ることができる作品も。
錯覚美術館 (33)

トリックアートと違って種明かしや比較検証もできるところが研究展示のよいところ。
錯覚美術館 (34)

もっと詳しく知りたければ関連書籍もおいてあり、
錯覚美術館 (16)

会場にいるスタッフ(たぶん研究室の学生さん)も丁寧に教えてくれる。

大学ミュージアムというと、大学所蔵のコレクション展示か、学術発表展示のどちらかが多いが、現在進行形の研究をアウトリーチしながら、幅広い層の来館者も楽しませることのできるミュージアムは珍しい。
展示を使ったサイエンスコミュニケーション
お薦め。

ひとつネックがあるとすれば、場所が分かりづらいところ。
錯覚美術館 (1)
雑居ビルの2階にあるし、看板は目立たない場所にひっそりと置いてある。

錯覚美術館 (2)
錯視かよ。

地図を見て歩いても迷うから、近場にきたら一階の中華屋さん(歓粋亭)の赤い看板を探そう。
その上が「錯覚美術館」だ。

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錯覚美術館
場所:東京都千代田区神田淡路町1-1 神田クレストビル2階
公開日:毎週土曜日午前10時から午後5時
URL:http://compillusion.mims.meiji.ac.jp/museum.html
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