本展は生命誕生から脊椎動物のたどった道を特別展会場をぐるりと一周しながら見て回ることができるようになっている。
進化と言ったらまずはカンブリア紀。
あのカンブリア爆発といわれるヘンテコ生物が現れた時代の貴重な実物化石がここに集結している。
期待を胸に第一章「カンブリア大爆発」へ足を踏み入れる。
目に飛び込んでくる化石の数々。
主催者であるNHK一押しのピカイア
人類を含む脊椎動物の祖先にあたる原始的な 脊索せきさく動物
ここから人類まで5億年。
少し前に、「
実は上下が逆でした」で話題になったハルキゲニア。
ネクトカリス
え・・。みんな小さくね?。
どれもこれも10センチに満たない大きさ。
ハルキゲニアなんて指先ほど。
ヘンテコ生物達がゆらゆら泳いでいる映像はよくTVとかで見るが、あまり他の生物と比較した絵ってあまり見ないからもう少し大きいものと勝手に誤解していた。
比較してみるとこんな感じ。(wikimediaより)
※画像クリックで拡大
この小さい化石から、目とか鼻とか歯なんかを見つけ出すってどんだけ。
古生物学者の執念を感じる
展示。
しかも、この辺の奴ってフォルム的にはゲジゲジやナメクジ、ゴカイに近い。
そこらにいたら気持ちわるぃと触わりもしないものを、こうしてみんなでしげしげと並んでみている光景はシュールだ。
ちなみに7月1日は国際ゴカイの日だったらしい。
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閲覧注意!?「国際ゴカイの日」が制定される(ナショナルジオグラフィック ) それはともかく、同じカンブリア紀でも、アノマロカリスの大きさは別格。
さすが、バージェス頁岩動物群最強の捕食動物といわれるだけある。
自分がカンブリア紀に求めていた物はこれだ。
イメージ通りの生物を見られたところで気を良くして、次はさらに数億年あとの第2章「海から陸へ」。
ここにくると大型生物が増えてくる。
シルル紀の海の支配者ウミサソリ
中心には大好きなダルクルネオテウス。
化石に加えて、迫力の実物模型が待っていた。
この模型は是非とも常設展に残してほしい。
シルル紀の海の支配者を喰らうデポン紀の王者板皮類(ばんぴるい)。
んっこれはありえるのか?
おなじみの三葉虫。
しかし一概に三葉虫といっても、さまざまな形あり。
そして驚いたのはその形状以上に、所蔵主だ。
なんと個人所蔵。
科博の某名誉研究者の人が誰かに話をしていたのをこっそり聞いていたら、
この立松正衛氏という方は世界でも屈指の三葉虫化石の収集家らしい。
調べてみたら、同時期に岐阜でも三葉虫のコレクション
展示をやるみたい。
>
三葉虫の謎Ⅱ ~立松コレクション~どれだけ三葉虫をもっているのかね。
こうした個人所有の標本をみることができるのも特別展の楽しみではある。
この先も、貴重で変わった標本多し。
両生類の足跡化石
ディメトロドン。これも人類の系譜のひとつだというから驚きだ。
変顔リストロサウスル
胎盤を持つ最古の哺乳類ジュラマイヤのリアル子育て模型は必見。
最新の研究では私たちのDNAにもネアンデルタール人から受け継がれた部分があることが明らかになっているらしい。
日本のソウル頭蓋骨。縄文人。
40億年もの長い間、綿々と続く人類の系譜をリアルで珍しい標本で辿ることのできる
展示。
さすがナショナルミュージアム科博の特別展。
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「
生物大躍進」
会期:2015年7月7日(火) ~ 10月4日(日) 9:00~17:00(金20:00)(8月8日(土)~16日(日)18:00)月休館
会場:
国立科学博物館(東京・上野)
概要:人類へと続く進化の過程で起こった生命進化の大躍進とも言える重大な出来事を
展示の核として展開。
URL:
http://www.seimei-ten.jp/-----------------------------------
おまけ:
今回のオリジナルグッズは、ハイチュウならぬ「ハイ三葉虫」
お約束の海洋堂フィギアガチャ。
お目当ての二つを運よくゲット。
関連エントリー
:
『ワンダフル・ライフ』が”使い勝手のいい本たち”になっていたから買った。
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