「テクニカルコミュニケーション技術検定」 魅せるマニュアル作り

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昨年末より、ある検定試験の勉強をしている。

テクカルコミュニケーター協会(1月7日より一般財団法人)が実施している
テクニカルコミュニケーション技術検定

一言で表すとマニュアルを作成する技術の検定試験。

検定試験を通して学べる知識は、技術屋がユーザを意識して書く知識。
実際の現場では軽視されがちな知識。
これがなかなか勉強になる。

もともと技術文書に関しては仕事を通してそれなりに経験と学習を積んできたが、
いままで身につけてきたモデリング言語や表記法、記述法は
「正確に、漏れなく、無駄なく」伝える手法であった。
それは技術者(もしくは技術に明るい人)同士が会話する手段であって、
どちらかと言うと自分達のための文書、開発をミスなく円滑に進めるための知識がほとんであった。

しかし独立してからは、

「経営はプロだが技術に明るくない方たち」
「結構古い技術を使い続けている行政の方たち」
「最新の技術を器用に使いこなすがリクスに疎い方たち」

そんな「技術屋でない人たち」とお付き合いする機会が増えたことから、
技術そのものよりも、技術によってもたらされる事象の説明を求められる
ことが多くなり、技術の背景/効果/リスクを説明する文書や
操作手順書等、ユーザ寄りの資料の必要性を強く意識するようになった。
また展示会サポート関連でポスターやチラシを外注することもあることから、
印刷関連の知識も一通り頭にいれておきたかった。

何かよい資料がないかなといろいろ調べていた時見つけたのが、
当協会が出版しているガイドブック。
(市販してないので取り寄せ)

『マニュアルライティング
 -テクニカルコミュニケーション技術検定テクニカルライティング分野受験対策テキスト』
 3,990円
『マニュアル制作ディレクション』
 -テクニカルコミュニケーション技術検定マニュアル制作ディレクション分野ガイドブック』
 4,410円

検定向けに用意されたガイドブックではあるが、家電を中心とした一般ユーザ向け
マニュアルに精通した業界の方がまとめられているだけあって、
普通の技術書では得られない情報が広くチョイ深くまとめられている。

一般的なライティング技術にプラスして以下分野を学べる。
・マニュアルの企画・構成・表現設計
・制作技術(印刷ワークフローや印刷文書の一般的知識)
・翻訳
・認知心理学
・ユニバーサルデザイン
・電子文書(Web,機器組込文書)の扱い
・コンプライアンス(知的財産権法規)
・制作ディレクション知識(プロジェクトマネジメント)

「魅力的」と言うとどうしても華美なビジュアル面に力を注いでしまいがちだが、
本書では「魅力的」=「ユーザが製品(技術)を使いたくなる」として、
マニュアルを「読みやすい」「理解し易い」「誰でも読める」ようにするための
手法や要素技術が述べられている。

主に自然科学に関するライティングや工学でもいわゆるコラム的なものは関連する
講座があったりするが、
(私は幸運にも国立科学博物館の講座と早稲田のMAJESTyブートキャンプで
 その道の第一人者に直接教わる機会をいただいた)
技術(工学)に関して、ユーザ向けのこうした周辺技術を含めた実務的な知識を教えているところは知らない。
製造業や大手メーカーは社内に教育機関があるのかな?
少なくともソフトウェア業界ではまず聞かないな。

技術が高度になればなるほど、こうしたユーザに技術を効果的に伝えるための”実務知識”は必要になってくると思う。

マイナー団体のマイナー資格なので、取得自体はまったくもって役には立たないが、
何か具体的な目標があった方が集中的に学習できるかなと思い、
より私の立場に近い
『マニュアル制作ディレクション』
を申し込んでいる。試験は来週頭の15日(日)。本職も佳境でかなり寝不足。

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2009/02/09 02:32 | テクニカルコミュニケーションCOMMENT(2)TRACKBACK(0)  TOP

コメント

その通り!


「経営はプロだが技術に明るくない方たち」
「結構古い技術を使い続けている行政の方たち」
「最新の技術を器用に使いこなすがリクスに疎い方たち」


この言葉に感じ入りました

No:18 2009/02/09 08:06 | 「TAK」さん #- URL編集 ]

Re: その通り!

「TAK」さんコメントありがとうございます。

世の中には”技術”が届いていない隙間が多くあるように感じています。
その隙間を埋めたり、つなげたりするためには
まだまだ身につけるべきものがたくさんあるなと。

> >
> 「経営はプロだが技術に明るくない方たち」
> 「結構古い技術を使い続けている行政の方たち」
> 「最新の技術を器用に使いこなすがリクスに疎い方たち」
> >
>
> この言葉に感じ入りました

No:19 2009/02/10 15:43 | M322 #- URL [ 編集 ]

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