学術系クラウドファンディングサイト「academist(アカデミスト)」の熱き想い

academist(アカデミスト)
《https://academist-cf.com/beginners/academistより》

ここ数年で日本にも定着してきたクラウドファンディング。
スタートアップ支援系、新製品開発系、社会的課題解決支援系などなど目的に応じていろいろ。
そんな中で研究者の支援に特化したファンディングサイトがある。

学術系クラウドファンディングサイト『academist(アカデミスト)』だ。

先日、このファンディングサイトを運営している株式会社エデュケーショナル・デザインの代表である柴藤氏の話を聴く機会があったので行ってきた。

そこで知ったのは、この『academist(アカデミスト)』が目指しているのは、研究者への単なる資金提供ではなく、もっと先を見据えたオープンサイエンス革命というものであった。


アカデミスト』は一言でいえば、インターネットを通じて多くの支援者から研究資金を集めるサイトだ。
税金が原資の競争的資金や補助金のように第三者組織であるファンディング機関を通じてではなく、研究や研究者に共感した一般の支援者から直接資金が提供される。

 >academistについて

私自身、研究者を支援する仕事をしている関係で、こうした学術系クラウドファンディングには興味を持っていた。

我々の研究開発サービス業は、研究者の方の研究をサポートすることにより、夢のある研究とその成果がひとつでも多く世の中に拡がっていくことを目標としている。研究継続には当然のことながら研究資金が必要であり、支援の過程では間接的に予算獲得の支援もすることになる。しかしながらあくまで我々はサポート費用を受け取るほうであって、研究者の方への金銭的な支援を直接するわけではない。

 >テクニカルコミュニケーション?

その点、この『アカデミスト』は、研究者に研究資金がダイレクトに届くだけに、支援のインパクトが大きい。研究者にとってとてもあり難い仕組みだろう。

academist.jpg

ただ、柴藤氏が目指しているものは単に研究資金を支援することだけではないようだ。

もともと、「他の分野の研究者は何をしているんだろう」という疑問を持ち、さまざまな分野の研究者が集まる交流会を企画したり、大学院生向けの雑誌を発行し、アウトリーチ支援や研究のオープン化を進めてきた柴藤氏。
その彼の目標とするところはクラウドファンディングを通じて研究者と支援者をつなぎ、サイエンスを「オープン」なものにして「一般の人もアイデアを共有できる、新しい研究文化をつくることにあるという。

実際、サイトにエントリーされている研究プロジェクトの中には、サクセス(目標金額達成)後も、支援者が研究に関わり続けられるようなものもある。

カミナリ雲からの謎のガンマ線ビームを追え!

こうした取り組みは草の根サイエンスコミュニケーション活動の一形態ともいえるだろう。

今回、話を伺うまでは、手法は違えども研究者を支援するという点では我々の事業と目指すところは同じだなと勝手に思っていたが、柴藤氏の見ているものは遥か先にあったようだ。

その視座の違いに感心するとともに、自身の事業を見つめなおす良い機会になった。

オープンから1年半で集めた支援金、厳しい運営の話を聞いている限りでは、まだ事業としては採算のとれる状況にあるようにはみえないが、うまくスケールしたり、ノウハウの横展開を図ることにより持続的な活動になっていくことを期待したいし、登録される研究プロジェクトと共に『アカデミスト』自体も応援していきたい。


ちょうど今週末に日本未来館にて開催される「サイエンスアゴラ2015」において柴藤氏がファシリテーターを務めるイベントが開催されるようだ。
先に紹介した「カミナリ雲からの謎のガンマ線ビームを追え!」の担当研究者も登壇して、オープンサイエンスについて語るらしい。クマムシ博士もいるっぽい。
興味のある人は参加してみてはいかがだろうか。

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『オープンサイエンス革命~オンラインコラボレーションによる研究推進の可能性~』
企画提供者:エデュケーショナル・デザイン
開催日:2015年11月14日(土)14:00~16:30
会場:A会場(日本科学未来館)1階 アゴラステージC
概要:各専門分野(情報科学、自然科学、人文・社会科学など)の研究者が、それぞれの分野におけるオンラインコラボレーションの実現可能性を提示し、実現へ向けた課題を整理していく。
URL:http://www.jst.go.jp/csc/scienceagora/program/booth/ab_087/
   :https://academist-cf.com/journal/?p=352
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なお、今回の話を聴くために参加したのはスルガ銀行が主催するd-laboミッドタウンセミナー
テーマに沿った旬なゲストを迎えて少人数で話を聴く、セミナーというよりサロンのようなサイエンスカフェのような雰囲気のある場。

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┏┓1.d-log.413
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[テーマ] おもしろい研究者が集まるプラットフォームを作りたい!
[講師]  柴藤 亮介 氏 (株式会社エデュケーショナル・デザイン)
[日時]   10月 15日(木)19:00~21:00(受付時間18:45)
[URL]   http://www.d-laboweb.jp/event/151015.html
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当日のレポートはこちら。

イベントレポート『おもしろい研究者が集まるプラットフォームを作りたい!』

科学系のテーマも多くお薦め。





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